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津田 修一; 佐藤 達彦; 佐藤 大樹; 高橋 史明; 遠藤 章; 佐々木 慎一*; 波戸 芳仁*; 佐波 俊哉*; 齋藤 究*; 高田 真志*
HIMAC-134 (CD-ROM), p.227 - 228, 2010/06
重粒子線に対する生物効果を実験的に評価するうえで、重粒子線の飛跡及びその近傍における詳細なエネルギー付与分布データは重要である。本研究では重イオンの飛跡沿いに生成される高エネルギー電子を含む線エネルギー分布(y分布)の計算モデルの精度検証に必要なデータを取得するために、壁なし型の組織等価比例計数管を製作し、放射線医学総合研究所重粒子線がん治療装置(HIMAC)の重粒子線を利用した実験を行っている。2年目の本年度には測定感度を向上させた信号検出部を用いて核子あたり290MeV炭素ビーム及び150MeVヘリウムビームに対するy分布データを取得し、計算モデルの精度を検証した。その結果、機構で開発された計算モデルは炭素ビームに対する実験値をよく再現することがわかった。
山口 充孝; 鳥飼 幸太*; 島田 博文*; 河地 有木; 神谷 富裕; 鈴木 義行*; 吉田 由香里*; 佐藤 隆博; 鈴井 伸郎; 藤巻 秀; et al.
no journal, ,
インビームモニタリングにおける陽電子消滅線ピークのバックグラウンドイベント測定のため、炭素線治療環境下における線のエネルギー分布測定を行った。22年度は、コンプトンカメラに用いられているCdTe検出器での線検出に対する実験室内熱中性子場の影響についての評価を行った。治療時と同等条件の炭素線を、水ファントムに入射し、放出される線を周囲に設置したCdTe検出器を用いて測定した結果、Cd-133の中性子捕獲反応に起因する599keVの線ピークがスペクトルに現れることがわかった。10%ボロン入りパラフィンを検出器の周囲に配置し、中性子を遮蔽した場合、このピークは減少し、さらに、511keVの消滅線ピークのバックグラウンドとなる連続成分も減少し、S/N比が向上することが確認できた。また、今回は、10ppsの炭素線照射においてトータル20時間、照射環境下で検出器を使用し、検出器の性能に劣化は見られないことが確認できた。